2021年04月の日記
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●2021年04月04日(日)
痛風は8割がた回復している。
8割と言うことは、まだ2割治っていない。足を少し引きずるので
歩く速度がかなり遅く、みんなにどんどん抜かれてゆく。
階段も互い違いに足を出すことができないので、
右足を下ろし、左足を同じ場所に下ろしてそろえる。
それの繰り返しで降りる。幼稚園児以下である。

そんな僕が、今日は出かけなければならなかった。
コロナで有効期限が延びていた映画の無料鑑賞券が
3月末で切れるのだ。

特に観たい映画がなかったので『モンスターハンター』を
観るかとネットで上映スケジュールを確認していると、
アカデミー6部門ノミネート、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞
を受賞してる『ノマドランド』も公開されていることに気付く。
これだな。と、仕事前の朝一で観に行くことにした。

ただ、僕が定期契約している自転車置き場から映画館まで
少し歩かなければならない。
普段ならば10分以内の距離なのだが、今の僕の足では
30分弱はかかる。映画館近くにも駐輪場はあるのだが、有料で
100円必要、この100円を払いたくない。
僕は駐輪場から30分弱歩くことにした。

痛風になって気付いたこと。
足を引きずって歩くと人は結構、避けてくれる。
あと、道は舗装していてもかなりデコボコで、何度もこけそうになる。
その時の足首の激痛は想像できないほど痛い。
今日も3回ほどグェ!と傷みを口に出して表現しそうになった。

一番の難関だったのは、、映画館に向かう途中の駅中。
いつもの道へ向かうと駅の西口は工事中で封鎖されていた。
仕方がないので元の道へ戻り、迂回した。
その距離は50mほどなのだが、僕には1Kmにも思えてくる。
こけそうになり、グェと言いそうになりながら映画館に着いた
時には初春なのに汗だくだった。

映画館は春休みだからか混んでいる。
ただ、若者は『シン・エヴァンゲリヲン』を観るので、
その人たちがいなくなると一気にガラガラになった。
残ったのは高齢者のみ。そう、『ノマドランド』を観に来た人には
50歳以下はいない。57歳(もうすぐ58歳)の僕でさえ若造に思える。
良かったのは上映ホールに行く時の速度が全員遅いので
僕の速度でも邪魔になることはなかったことかな。

席に着くといきなり謎の自家製飲み物を飲む人や遠くで妙な咳ばらいをする
人もいたが、感染対策で横には人がいないのでゆったり観ることは
出来た。3つ離れた席の高齢女性の映画が始まる前の会話は
介護ヘルパーについてだった。

なので今週は『ノマドランド』。
主演はフランシス・マクドーマンド。

2018年の僕的No.1映画は彼女がアカデミー主演女優賞を獲得した
『スリー・ビルボード』。
『ファーゴ』の時とは違う彼女の演技に驚き、ファンなった。
さて今回はどうだ。


話は全然違うがフランシス・マクドーマンドってなんだか高貴な名前に
感じる。日本で言えば伊集院静香的な感じがする。

話を元にもどす。
今回の映画はフランシス・マクドーマンドがユー・チューブで
ノマドな生活体験をしました!だった。
ノーメイクのマクドーマンドはかなりやさぐれて見える。
しかし彼女はセレブだ。有名な賞はほとんど獲得しているベテラン女優だし、
夫はコーエン兄弟のジョエル・コーエンだ。だからきっと
お金持ちだ。お金があるとギャラの多さで出演しない。
キナヌ・リーヴスのように出たい映画ならば安いギャラでもOKらしい。
そんなこと一度言ってみたい。

納得できる映画に出演しているマクドーマンドは何でもする。
そんなこともするのか!と言うシーンも何か所かあった。
良いのか悪いのかわからないがマクドーマンドはノマドだった。
マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーン以外の出演者は
実際にノマドの人たちを起用している。その中に違和感なく溶け込んでいる。

そうは見えない人がいる。例えば、えー!お若い!60歳には見えませんとか、
えー!その服、Uには見えない!高い服に見えるとか。
マクドーマンドは、えー!セレブには見えない!本物の車上生活者かと思いました!
うーん、これっとどうよ。良いのかな。

何も大きな出来事が起こらない。気を抜いて観ていると寝てしまいそうにもなる。
でも、我慢して観終わった後、少し価値観が変わる。
そんな映画だった。

ぜひ観てください。
以上、店長でした。








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