2019年03月の日記
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●2019年03月14日(木)
入院以降、なんだか疲れがとれにくくなったような気がする。
気のせいなのか?それともお腹にクリップがある拒絶反応からか?
理由はわからないが、とにかく持続力がなくなった。

なので早く寝る。10時には寝ているかな。まぁ、平日は娘の学校に
あわせて5時50分には起きるけどね。

さて入院していた時のことである。
僕は12日の夜、手術をして即入院となったのだが、1日半は集中治療室
のような所にいた。ような所と書いたのは、なんだか簡易的な所だったから。
その部屋には僕とカーテンの向こうにいる人と二人だけ。
隣からは人工呼吸器の音がずっと聞こえている。音楽などの楽しい音など
まったくない。ダースベイダーのような音が響き渡るだけである。
これは結構きつい。気がめいってくる。早くこの部屋から出たいと
思っていた2日目、夕方より4人部屋に移ることになった。

長く入院するつもりもないので一番安い部屋で良いとお願いした。
これがまたまたいけなかった。それから3日間、眠れない日々を過ごすことに
なる。

向かいのおじいさん1は糖尿病の合併症で両足に水が10キロもたまっていたらしい。
このおじいさんはガンガン高カロリーのものを食べる。お昼にカレーヌードルを
食べだした時は違反にもほどがあると思っていたが、身体が栄養を吸収しないらしく
特に糖質の多い食物を沢山食べさせられていた。僕は絶食が続いていたので、これは地獄だった。
美味しそうなカレーの匂いが鼻孔をつく。お腹はぎゅうぎゅう鳴っているが、僕の栄養は
点滴だったので、お茶と水以外は食べることが出来なかった。
それに加えておじいさん1はセキをする。それも並外れた大きな音で、昼夜、真夜中も関係なく、
寝ている時以外は1分おきぐらいにずっとしていた。あんなにセキをしたらあばら骨が折れる
と思ったほどだ。あと、血糖値が恐ろしく低いらしく、かなり濃い砂糖水を飲まされていた。
カブトムシじゃあるまし、毎日2回ほど砂糖水を飲んで血糖値を上げさせられるなんて辛いだろうな。

斜め前のおじいさん2は人工透析をしており、車いすでないと移動ができない。
なので簡易トイレを部屋に置いてある。一日に何度かトイレをするのだが当然、部屋に
匂いが立ち込める。それでも無口なおじいさんなので、さして気にはならなかった。
奥さんが毎日、朝から晩までずっと病室にいた。特に何をするわけでもなさそうで、
ただただ座っているだけだった。

隣のおじいさん3も寝たきりだ。しかもボケて...いや認知症である。
このおじいさんも真夜中にオシメを替える。もちろん大きいほうが出ているので、
看護師さんたちが替えに来、電灯をつけるので目が覚め、そして匂いをかがされる。
病人なのだから我慢だとずっと思い続けた。思い続けたが、それでもつらい。
夜中にカレーヌードルの残りとうんちの混じった匂いをかいだ時はもどしそうになった。
おじいさん3にはリハビリの人が毎日やってくる。どうも認知症専門の人のようだ。
おじいさん3にリハビリの女性が、「私の名前覚えてる?」と聞く。
おじいさん3は「うーん。わからん。」
リハビリの女性「じゃあ、ヒントね。前〜が付きます。何だったでしょう?」
(なんだこのクイズは?)
おじいさん3「前園さん。」
リハビリの女性「前田でした。覚えていてね。」
次の日、同じリハビリの女性が「私の名前は何だったでしょう。」
おじいさん3「わからん。」
リハビリの女性「じゃあ、ヒントね。前〜が付きます。何だったでしょう?」
おじいさん3「前崎さん。」
リハビリの女性「前田でした。」
じじい、本当はボケていないんじゃないか?だって前田って一番簡単な名前じゃないか。
よりによって前園と前崎とは。前田より難しいじゃねぇか!

じじい、いやおじいさん3は別のリハビリの人に
身内はいないと言っていた。ところが次の日に娘が見舞いに来た。
次の日の次の日は孫と娘がペアでやって来た。おじいさん3は喜んでいたが、
二人が帰ったあとリハビリの人に娘と孫の名前を聞かれた時、
孫の名前は言えていたが、娘の名前は忘れたと言っていた。
本当ならば娘はつらい。でも前田さんのことがあるので、
僕はじじい、いやおじいさん3は聞かれることをめんどくさがって
誤魔化したのではないかと思っている。

ちらりと見えたおじいさん3は鼻からチューブが出ていた。
食事を口から食べることが出来ないらしい。痩せているおじいさんを見て
何だかかわいそうになった。
同情した次の日、リハビリの女性の名前を松崎さんと呼んでいた。
じじい、今度は「ま」しか合ってねぇじゃねぇか!

こんなにうるさく、臭く、ボケたおされる部屋に僕は3日間もいた。
(食事時のうんこの匂いはつらいので、食事を食べても良くなってから
近くの談話室まで行って食べた。)

談話室ではお金がある人は良いリハビリ施設を紹介してもらっている。
お金のない人は特別養護老人ホームの条件と入ることの難しさを聞いている。
同じ余生でも差がある。当たり前のことだが、
それを実感して窓から見える外の風景をしみじみ見てしまった。

退院の日、最初に食べたかったのは何故かたまごサンドであった。
嫁とパン屋で買って、自宅で食べた。あの味は一生忘れないだろう。

次回は検査機の話。

今週は『キャプテン・マーベル』。
マーベル・シネマティック・ユニバースらしい。
これって何だ?解説を読んでみたが、それでもわからなかった。
なのでそれは無視することにする。

今回の主演はヒロイン、女性である。もうそれだけでワクワクする。
マーベル役、ブリー・ラーソンはエラが張っているが眉もきりりとした
美人だ。もう美人だけでクソ映画でも楽しいのだが、それをも裏切って
とても楽しい映画になっていた。
一流の映画はCGにスキがない。完成度はこれ以上ないほどの素晴らしさだ。
若いころのニック・フューリーやコールソンのシワもCGで消されている。
サミュエル・L・ジャクソンの髪の毛はかつらかそれともCGか気になるほどの?
CGマジックだった。

ジュード・ロウが意外とへなちょこだったので、一番怖いキャラは猫のグースなのだろう。
クラーケンと呼ばれる理由がわかるとさらに怖くなります。

最後に、オープニングのマーベルロゴはスタンリー追悼バージョンになっていた。
もちろん彼自身も出演している。マーベルの父らしいしめくくりだったと思う。

映画の内容は話せないので、劇場で楽しんで下さい。いろんなことが次回の
『アベンジャーズ/エンドゲーム』につながります。
以上、店長でした。


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