2013年07月の日記
[HOMEに戻る] [過去の日記一覧] [管理者モード]
●2013年07月07日(日)
昨日は娘のピアノ発表会だった。
小学校入学時から6年間習っている割には、特に上達するわけでもなく、なんとなく弾いている程度の力量である娘は、今回、グダグダの演奏で失敗してしまった。
落ち込む家族(僕等、両親とおばあちゃん達)をしり目に先ほどの失敗なんかまったく気にしていない元気な娘。そのポジティブさがほしい。

みんなでカフェへ行き、一通り会談のあと解散。
お見送りをして帰宅後、カバンを開けると・・・ない!あれ?ないぞー!!!先ほど僕の母からもらったお祝いの袋がない。中には1万円。「私のお金がない!」と叫ぶ娘。バカもの。他のお友達のお花代などは返してもらうから、ほとんどお前の手元には残らないないのだぞ、と思ったが、このお金がないとお花代が返してもらえない!

どこかで落としたか?落としたとすれば、汗を拭くためにタオルを出した駅前のカフェか、ピアノ発表会の会場のロビーしかない。
「ちょっと探しに行ってくる!」嫁に宣言して、急いで自転車を飛ばす。いつもならば駅前まで自転車で5〜7分を、アドレナリン全開にスイッチを入れ3分で到着、カフェの女の子に事情を説明して探してもらう。僕は、ゴミ箱に手を突っ込んで調べてみるが、ない。

女の子にお礼を言って、次のピアノ発表会の会場へ。途中、信号のあるところがあまりにも遠いので、普段ならば絶対通らない横断歩道のない車道を、車と一緒に渡った。会場の1階にあるガードマン室で聞いたところ、忘れ物は9階のサービスセンターへ届くとのこと。エレベーターのボタンを何度も押して、もどかしく待つ間の切なさ。サービスセンターに聞いてみたがやはりない。連絡先を伝え、力なく自転車で帰路に向かうと、雨が降ってきた。さんざんな日だと思っている時、なぜかピン!ときた。

あわてて自転車で帰宅すると、さっき仕事用のカバンに戻した文庫本を探すと・・・あった!本に挟まっていた。
家にあったのか、と思うと一気に力が抜けてしまった。先ほどアドレナリンを全開で使ったため、もう今日は動けそうにない。風呂に行き、シャワーをあび、昨日の冷めた湯船につかる。程よい水風呂になっており、一息つけた。

今朝起きると、ふくらはぎに激痛が。今日は足を引きずりながら仕事場に向かった。

汗だくで、悲壮な顔で訴えてしまったカフェの女の子と、サービスセンターの方、大変ご迷惑をお掛けしました。

今週は『風立ちぬ』。
宮崎駿監督、5年目の新作。
今回は娘と試写会に行ったのである。
(ピアノの発表会前に、練習もせず、映画を観ていたら駄目だわな。)

今回の作品は大人向けの作品と聞いていたので、小学校6年生の娘にわかるかな?と思ったが、会場には娘よりかなり幼い子供もいる。やはりポニョやアリエッティの影響か。でも、そんな年齢の子供さんには見せないほうが良いかも。小学校5年生以上でなければ、厳しい作品だった。

今回の作品には、巨神兵や、もののけや、魔女や、妖精や、金魚のおばけなどは出てこない。夢の世界でも飛行機だけである。
恋愛ものの物語と聞いていたが、2時間の上映時間中、1時間10分ぐらいまでは恋愛話などまったく始まらない。飛行機の設計技師の話が大半である。男の僕は楽しいのだが、女性には拍子抜けかもしれない。1時間10分後、いきなり恋愛話が加速する。残り、50分は恋愛話が中心である。ネタばらしになるが、キスシーンが3回以上ある。これはジブリアニメとしては初めてだ。さらに少し艶っぽいシーンもある。一瞬であるが、子供には理解出来ないアダルトなシーンである。これもジブリ初だな。
このようなことから、宮崎監督のターゲットは、完璧に大人向けだとわかる。

声優も異色だ。主役の堀越二郎役は庵野秀明。誰だと思った人も多いはず。エヴァンゲリオンファンならばわかるのだが、庵野さんは声優さんでなく、エヴァンゲリオンの監督である。宮崎監督とは師弟関係とも言えるので依頼されたのだろうが、これが、かなりの棒読み。トトロの糸井重里なんか、庵野秀明に比べれば、かなりの名優に思えてしまう。でも、これが慣れてくるとなかなかの味があるように思えるんだな。
ある時期から、宮崎作品では、メインキャストに声優ではなく、俳優を使うようになった。アニメに関して言えば、声優のほうが力量があるのにと思っていたが、今回の作品を観て、少し考え方が変わった。そうか、声がアニメに勝っては駄目なんだ。あくまでもアニメは画像が中心、声はそれにプラスする程度で良いのだ。声優が上手ければ画像が多少、手抜きでも乗り切れる時がある。それではダメなんだ。あくまでもアニメ画像中心。妥協を許さない宮崎アニメだからこそ出来るこだわりだ。

今回も、監督のこだわる細かいニアンスがあちこちにちりばめられている。そのようなシーンばかりと言っても過言ではない。それがどこかは、ご覧になった方がお探しください。

大人の僕としては、ジブリアニメのベスト5に入る良い作品だった。チラシやポスターに書かれた「生きねば。」の言葉は、観終わったあなに響きます。大人の飛行機好きは、ぜひ観に行って下さい。小さいお子さんは、少し避けたほうが良いかも。

以上、店長でした。


WebDiary CGI-LAND