2013年06月の日記
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●2013年06月15日(土)
御多分に漏れず、11歳の娘は嵐のファンである。特に桜井翔君が好きなのだそうだ。
桜井君が主演する『謎解きはディナーのあとで』が8月に劇場版として公開される。
その前売り券の発売が、先週の土曜日(6月8日)であった。
前売り券の先着購入特典は桜井君と北川景子ちゃんの全身写真入りクリアファイルと名言シール。ジャニーズ系の映画で、なかなか本人の写真入りはないので、多少レアなのだろうから、早めに買いに行かないと売り切れるかな?と思った。
でもなー。全国で先着10万人だからなー。そんなにすぐにはなくならないんじゃないかなー、とも思えた。
娘は、どうしてもクリアファイルがほしいらしく、しかたがないので当日は少し早く起きて(早くと言っても土曜日の休みなので、8時前に起きるのだが)近くの劇場へ2人で買いに行くことにした。

一番近い劇場は、最近オープンしたUmie(ウミエ)にある映画館。家から10分。僕等は自転車乗り8時半出発、8時40分ごろには劇場発売窓口に到着した。
すると・・・な、なんと長蛇の列。えー!マジかぁ?いくら嵐が人気あるからといっても、たかが映画の前売り券、コンサートじゃないのに・・・!!
娘とあわてて列に並ぶが、かなり後ろのほうだ。劇場のスタッフが整理券代わりに配った前売り券を入れる紙の入れ物も前に50人ほど残して終了。
買えなかったか・・・。悲しそうな顔の娘。他の劇場へ探して行ってみるか。しかし、ここで、この状況。他の劇場でも売り切れている可能性も高い。
並ぶ場所がわかりにくかったため、違うところに並んでしまい、気づいて、慌てて来たら、買えない場所に並ばなければならなかったと、嫁ぐらいの年代の女性がスタッフと揉めている。

うーん。どうしたものか考えて、ピンときた。チケットは1人2枚まで。でも全員が2枚買うとは限らない。1枚しか購入しない人がいれば、チケットもファイルも余ってくる。娘を並ばせ、発売が始まった発売窓口まで見に行く。
ほとんどの人は2枚買っているが・・・いや、意外と1枚の人もいる。友だち同士で買いにきた中学生などは1枚ずつだ。可能性はある。いや、微妙だ。どうする。並ぶ列に帰って娘と相談。
なさけない顔の娘。よし、賭けてみよう。このまま並ぶぞ。

それからの僕は、窓口と娘の間を何回往復したことか。分厚く積み重ねられたクリアファイルは、どんどん薄くなってゆく。
「絶対買えない」はなくなったが、やはり微妙だ。ギリギリっぽい。
チケットは小人料金での販売はなく、大人料金のみ。当日で観るよりもさらに300円高い。でも娘のためだ。しかたがない。
あと残り5人・・・確信した。買える!娘のところへ報告に。「買えるぞ!」。その瞬間、娘は満面の笑顔。
順番がまわってきた娘は、一緒に行く約束をした友達の分と合わせて2枚購入。嬉しそうに僕の所へ走ってくる。賭けに勝ったな。つまらないことだが娘と喜びを共有した。
次に気になるのは、どこで売り切れるかだ。娘の購入後の残りは、だいたい10枚ほど。
見届けよう。買えた人間の優越感を味わいながら、売り切れを見守ることに。ふと横を見ると、先ほどクレームを言っていた嫁と同じぐらいの年代の女性(僕たちよりは前に並んでいたので、当然買えている。)と目が合う。「よかったねー、買えて。」と女性、「有難うございます。」と僕。
最後の人が2枚と言った時、係の人が、「すみません、あと1枚です。」で終了。残りの人がどんなに残念そうな顔したことか。嬉しそうに帰る娘がエレベーターのところで、知っている学校の先輩とすれ違った。彼女も嵐のファンらしい。かわいそうに・・・残念ながら買えません。
月曜日に、この話をスタッフのKさんにしたら、「私、出勤前の10時半ごろにミント(神戸の三宮にある一番大きな映画館)へ行ったら、並ばずに、普通に買えましたよ。」と。さらに、マジかー!!と叫んでしまった。
さらに、さらに。昨日、『パシフィック・リム』の前売り券をミント買いに行ったら、『謎解きはディナーのあとで』の前売り特典終了の告知が張られていなかった。も、もしかして・・・。こんなに苦労したので、あるか、どうか、確認せずに劇場を離れた。あったら、ショック5倍だから。娘には内緒にしておこう。

購入後の腕時計の時間を確認したら9時50分。アンパンマンミュージアムのジャムおじさんのパン工場は10時オープン。普段の待ち時間は1時間以上、ひどい時は2時間以上らしい。朝いちだったので、ほとんど並ばずに買うことができた。メロンパンナちゃん、ドキンちゃん、赤ちゃんマンのパンを購入。1個300円は高すぎる。家に持って帰って食べたが、味は普通だった。

今週は、『グランド・マスター』。
監督は香港映画の巨匠、ウォン・カーウァイ。
イップマン(僕はイップ師匠と呼んでいる。)をトニー・レオン、他にチャン・ツィイー、チャン・チェンも出演とあっては観ないわけにはゆかない。

映画はグランドマスター(すべての1番)を目指す武道家の話だと聞いていたが、内容はイップマンの花様年華的プチ浮気も交えて、陳腐で眠いシーンが多かった。
カンフーシーンはウォン・カーウァイなりの独自な感じで悪くはない。雨の中での対決シーンは、美しさも感じることができるし、駅のホームで戦うシーンなどは、なかなか迫力がある。
しかし、カンフーシーン以外のエピソードがだるい。トニー演じるイップマンの話だけではなく、チャン・ツィイー演じるルオメイ、チャン・チェン演じるカミソリも描こうとするため、話が雑多で浅くなってしまっている。チャン・チェンなんか、『2046』のキムタク程度で、ほとんど出てこない。いっそのことカットしても良いぐらいだ。
だいたいカンフー映画だと思って観に行っている僕には、ネチネチした花様年華シーンなどいらない。彼独自の映像美さえも、うっとしく思えてしまった。
ラストの盛り上がるアクションシーンもなく、イップマンへの恋心を告白したルオメイが阿片に溺れて、死んだというのがラスト近く、イップマンの弟子になったブルース・リーらしき少年もお約束のように登場し、終わる。あれ?と思った人も多いはずだ。

僕のようなイップ師匠を尊敬するイップマン映画好きとしては、不完全燃焼だった。
とは言え、映像の綺麗さは好きな人もいると思うので、カンフー映画だと思わずに観に行って下さい。

以上、店長でした。


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