2012年10月の日記
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●2012年10月20日(土)
秋晴れの気持ちいいお天気、いかがお過ごしですか?
お久しぶりです。店長です。
気が付けば一ヶ月書いてなかったな。映画館に行くことが出来なかったからなのだが、今週は嫁に家を掃除をするからという理由で、朝早くから追い出された日もあって、2本観ました。いやー1週間に2本は嬉しいな。映画批評が中心の割には映画に関するコメントが短いというご意見もおありでしょうが、のちに書かせていただきます。

まずは、僕の近況から。
うさぎを飼ってから10ヶ月以上経った。我が家のうさぎ、リョクは、かなり大きくなっている。嫁は最初、ミニうさぎだから大きくならないと言っていたが、この大きさはミニうさぎじゃないな。嫁にダマされたのか?購入先にダマされたのか?は定かじゃないが、とにかくリョクは大きくなった。(嫁はミニうさぎなんって言っていない。うちのリョクはネザーランド・ドワーフなんだからと、言い訳をいまだににする。)

未だに抜け毛には悩まされてはいるが、かなり情が移ってしまい、やはり家族として認識するようにはなってきた。
うさぎは喋らないと思っていたが、機嫌が悪いとウーと唸る。また、後ろ足をトン!と床をけって鳴らす。
怖いと白目をむくし、意外と感情を表す。

感情を表すといえば、最近、リョクが恐怖を味わった話がある。
お店のある元町にうさぎ堂といううさぎカフェが出来た。うさぎカフェは沢山のうさぎが部屋を飛び回っている中で、お茶を飲む場所である。もちろんうさぎとも触れ合えるので、うさぎ好きにはたまらない空間である。嫁と娘は、娘の友達と一緒に一度行ったらしい。1時間1200円(子供は半額ほどかな?)という高額な空間は、とても楽しかったらしい。
僕にとってはリョク以外には興味がないので、「ふ〜ん。」という感じだったが、自分のうさぎも連れて行くことが出来ると聞いて、ちょっと興味を持った。ゲージと小さな部屋だけで動いているリョクを、うさぎ仲間と走り回らせてやりたいと思ったからだ。
そこで僕と、嫁、娘、リョクでうさぎ堂へ行くことにした。
僕らの入場料?に加えてリョクの登録料が1000円必要だったが、ま、これもリョクのためだからな。

ほうら、リョク。うさぎ仲間と遊びたまえ!とウサギ専用バッグから出したリョクは・・・
まったく動かない。店のお姉さんいわく、うさぎ堂のうさぎはすべてメスだそうだ。うさぎが増えないようにするためかは知らないが、リョクにとってはハーレムじゃないか!どうしたリョク!あれ、丸まって動かないぞ。
そうしているとリョクにグレーのうさぎが近寄ってきた。そのグレーうさぎはリョクのお尻を中心に臭いを嗅ぎ、リョクの顔をなめ始めた。リョクは相変わらず固まって、されるがままである。そこへ、もう1羽のグレーうさぎとモコモコの大きなうさぎが。モコモコが走って向かってくるのを見たリョクは急に逃げ出した。モコモコはリョクを追いかける。脱兎のごとく逃げるリョク、ありえないぐらいのジャンプをして壁にぶつかった。
その後、リョクは再び固まって動かなくなった。見ていると震えている。普段絶対に膝に乗らないリョクが、僕ら家族全員の膝から動こうとしない。リョクが初めて味わった恐怖であった。(こんな機会はなかなかないと交代でリョクを膝に乗せて喜んでいた残り3人であった。)

それが最初、10分間の出来事。残り50分は窓際の他のうさぎがこない囲いの中で震えながら過ごしたリョクは、あれだけ入るのを嫌がったバッグに自ら進んで入っていった。

玉砕したリョクは、パンダうさぎを抱いたお姉さんに見送られながら、やっと帰ることになった。
それから3日間はブルーなままで、ほとんどゲージから出ようとしなっかたリョクであった。
帰ってから僕が「リョクには良い刺激になったな。また、連れて行く?」と言ったら、リョクを過保護に育てている嫁は、怖い目をして「もう2度と連れて行かない!」と怒鳴っていた。
人間の世界も、うさぎの世界も女性が強い世の中である。

今週は『ボーン・レガシー』と『アウトレイジ・ビヨンド』。
まずは、『ボーン・レガシー』から。
マット・デイモン主演の『ボーン』3部作の続編と言うよりは、スピン・オフものだ。話としてはマット『ボーン』シリーズの2と3の頃に起こった別の話である。
ジェイソン・ボーンによって潰されたトレッドストーン計画を隠ぺいするために、もうひとつの計画であるブラックブライアー計画もCIAは、なかった計画にしようとする。そのため研究対象とされた被験者たちを消し始める。その一人がナンバー5ことアーロン・クロスである。アーロンとCIAとの逃走劇を中心に、CGではない生身のアクションを繰げ、2時間以上を飽きさせない。
マットの『ボーン』シリーズでの内容もうまく話しに取り込んで、新しいボーンシリーズにも違和感がない脚本作りでもあった。ただ、アクションに目新しさがなかったかな。爆破に、飛び降り、カーチェイスというお決まりのパターン以外にもアクションが観たかった。
主演のジェレミー・レナーは、ヒロイン役のレイチェル・ワイズよりかなりの年下かと思いきや、41歳で、ひとつだけ年下程度。ジェレミーが有名になった『ハート・ロッカー』まで売れていなかったからな。しかしレイチェルも42歳か。ま、『ハムナプトラ』シリーズでは、青年のお母さんだったものな。今作の彼女は疲れた感じで、いつもの美しさはなかったかな。
思った通りのラストに、まだまだ続編が出来そうな気がする。そして、マット・デイモンのジェイソン・ボーンとジェレミー・レナーのアーロン・クロス共演の、アベンジャーズ的ボーンも作るのだろうなと思ったのは僕だけではないはず。
でも損はしない作品には出来上がっています。観に行って下さい。

もう1作は『アウトレイジ・ビヨンド』。
北野武監督のやくざ映画である。とって、とられて、どんどん人が死んでゆく映画である。前作『アウトレイジ』と同じ、何の感動も共感もない。あるとすれば、ヤクザは怖いから一般市民にはは手を出さないでね、かな。
ただ、ここまで徹底すると面白い。親分の家族に対する苦悩や、チンピラやくざの淡い恋なんか描かれた日にゃ、ヘロイン売っている人に同情してしまいそうになるもんね。もうサブタイトルにもあるように、全員が悪人であることは、逆に安心して観ることが出来る。
最近、本格的ヤクザ映画は作製されていない。老舗の東映も、子供向け作品やアイドル映画ばかりである。今や三池崇史でさえも、ヤクザ映画を作らなくなった。こうなると北野監督にお願いするしかない。ヤクザを肯定するわけではないが、男として血のたぎる映画は、やはり観たい。この映画を観る前に台湾映画の『モンガに散る』をWOWOWで観ていた。良くできた素晴らしい作品なのだが、『アウトレイジ』を観た後では、生易しいヤクザ映画にしか観えなかった。

話は少し脱線するが、18年ほど前、僕が高校の演劇部顧問であった時、高校演劇コンクールに『実録!S高校演劇部』という作品を出したことがあった。もう爆笑のみで内容無しの芝居は、他行の高校生や会場スタッフさんたちには大うけだった。僕が作った発声練習を他の学校の生徒たちに教えてくださいと懇願され、本当に演劇部で数か月間、僕が作ったでたらめな発声練習を行っていたらしい。
お手伝いにきていた今は神戸では有名な劇団の人にも、一年後のコンクールで「去年、実録!S高校演劇部をなさった演劇部さんですよね。」とも言われた。でもコンクールでは落選した。審査員いわく、「とてもおもしろかったが、何も心に残らない。」というのが理由だった。僕は、「こいつらには、僕の作品はわからないな。」とえらそうに思ったものだ。

今回、この作品を観て同じだと思った。(おそれおおいかな。)北野監督が素晴らしいのは、媚びないことである。自分の進む方向がはっきりしている。テレビでは赤字では困るからよろしくねと、ふざけて言っているが、きっと儲けよりも撮りたいもの選んでいるはずだ。

北野監督、もっと自分勝手な作品を撮り続けてください。僕のように『菊次郎の夏』や『監督バンザイ!』が大好きな人は、きっと沢山?いるはずだから。
刺激を求めたい人にはお勧めです。でも、何の感動もありません。

以上、店長でした。



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