2010年02月の日記
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●2010年02月07日(日)
1月は結局、1回しか書けなかった。
震災の続きは、また書こうと思うが、今日は別の話。

前にも書いたが、僕はランチ王を目指している。
おいしくて、リーズナブルなランチを日夜求めて(ランチだから昼限定か。)、いろいろな所を探し回っている。

そこでランチ王への道、第2弾!笑える中華料理店の話。

その日もランチのお店を探していた。

今、JR元町駅を挟んで、有名海鮮丼店が二軒、(これを僕は元町海鮮丼戦争と呼んでいる。)「駅前」と「えびす大黒」がある。その両方がボリューム満点で、しかも480円と500円というかなりの安さ。海鮮丼に関しては、甲乙つけ難いほど素晴らしくおいしい。ただ、値段の均一感(「えびす大黒」は丼すべてが500円でみそ汁、奴豆腐が付いているのに対して、「駅前」は海鮮丼は480円だが特大ねぎアナゴ丼は580円である。)、みそ汁のおかわり可能なところから、「えびす大黒」がややリードしているかな?

僕は「えびす大黒」の特大ねぎアナゴ丼を食べようと行ったのだが、その日はかなりの人が並んでいた。ランチには20分以上かけたくないので、僕はあきらめることにした。

その時、ふと頭をよぎる店が。そう、いつも通っている南京町に、以前より気になっているお店があることを思い出したのだ。

その店は、他の中華料理店のビルの2階にある。(つまり1階と2階は別の中華料理店ね。)
ランチメニューが並ぶいろいろな中華店の中に、薄汚れた看板が目を引く。そこには「景気回復定食。通常700円が420円」と書いてあった。メニューには酢豚定食、春巻き定食、餃子定食、八宝菜定食、とりチリ定食など。
これらが420円?安すぎる。いったいどんな定食だ?
ランチの看板の下には定食のサンプルが。日にあたってへんな色だ。サンプルは酢豚定食。でも、酢豚よりサイドメニューのあんかけ焼きそばのほうがでかい。スープとご飯は小さな器に、おまけのように付いている。

これは笑えそうだ。かなり汚れた感は、とねんるずの番組のきたなミシュランでも即採用という感じだ。
ランチ王としては、チャレンジしなくては。

僕は、薄暗くて、油で滑りそうな階段を上った。
普通の人ならばドアのところでリターンしそうなアジのありすぎる入り口。人の良さそうなおばさんに「いらっさいませ。」と声をかけられる。戸を開ける前に僕は戸を開けられ、中へ入る。

店内は、常連ぽい建築業風のおじさん。そしてもう一人、420円に誘われ、間違って入ってきてしまった若い女性。もう彼女は固まったようにコートも脱がずに座っている。
メニューを何度も見ながら視線が定まっていない。
僕は、とても楽しくなり、奥の右端のテーブルにつく。
ほどなくおばさんがお茶を持ってきて注文を聞きに来る。僕は一番人気という酢豚定食を注文した。

僕はお茶を飲もうと湯飲みを持つ。お茶はウーロン茶か法事茶かわからない。ただ、湯飲みには茶色の汚れが取れない状態で、縁取っていた。

店内に流れる胡弓の音は、ミニコンポのようなところから流れている。 しかも店内は少しトイレのにおいがする。机は大きめの木製。座るときにギシギシと揺れていた。かなり不安定である。

出来上がるのを待っていると、おばあさんが2人入ってきた。
僕の座っているひとつ手前の席に座る。
そこで、僕は気がついた。対面におばあさんが一人ずつ座ると、僕の出る道をふさいでしまい、僕はこの場所から出て行けなくなったのだ。それほどつめつめの席なのである。僕に背を向けているおばあさんは気づかず座ってしまったのだが、逆の席のおばあさんは、僕の困った顔を見て、席を替わろうと言ってくれた。
最初、背中越しのおばあさんは、どうしてか疑問に思ってみたいだが、振りむいて僕が出ることができないのがわかり、席を替わろうとしてくれる。
僕は、「僕が向かいに座りますので。」と言い、逆側の席に移動する。こちらは通路側なので出ることができる。

ギシギシとなる机と小さな胡弓の音楽が混じる中に身を置き、この雰囲気が楽しくてしかたない僕の前に、いよいよ酢豚定食登場!現物は、なんとサンプルと同じ、少しの酢豚にそれより大き目の皿のあんかけ焼きそば、子供お茶碗に少しのご飯と、スープ。ある意味、見本に間違いはなし。

お味は悪くなかった。あんかけのそばが、細かく切れすぎて、かなりつかみにくかったけどね。食器はやはり汚い。

僕と、ほぼ同じに出てきたはずなのに、早食いの僕より早く若い女性は、お勘定をすませて、店を出た。テーブルにはかなり残った酢豚とあんかけ焼きそば。

「お嬢さん。無茶をしちゃいけませんよ。このような店は僕のような上級者じゃないと太刀打ちできませんよ。これに懲りたら、もっとおしゃれで、スパゲティーやサンドイッチがおいしそうな店を選ぶんですね。」
僕は、心の中で彼女に忠告した。

完食した僕はお茶をもういっぱいもらい、店をあとにした。
次回は、春巻き定食にでもチャレンジしてみるか。お腹の調子が良いときにね。

南京町を歩いていると、すぐに見つかるので、度胸のある人、汚いの平気な人はチャレンジしてみてください。

今週は『Dr.パルナサスの鏡』。
奇才テリー・ギリアム監督の新作で、ヒース・レジャーのまさしく遺作。
撮影途中で他界したヒースの役をジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが受け継ぎ、完成させた映画である。

ヒースの役を3人の男前俳優が、どう受け継ぐのかと思ったが、鏡の中の世界では顔も変わるという設定で難なくクリアいていた。
主な出演者はパルナサス博士役のクリストファー・プラマー、娘役のリリー・コール、従業員のアンドリュー・ガーフィールドとヴァーン・J・トロイヤー、悪魔のトム・ウェイツぐらい。

トム・ウェイツも老けたね。最初は気が付かなかったな。トム・ウェイツ知っています?「不毛地帯」のエンドテーマを唄っている人ね。『ダウン・バイロー』や『チキン・ハート・ブルース』なんかにも出てるよね。

ま、トム・ウェイツはさておき。ギリアム映画としてはわかりやすい内容だった。その分、特に派手なシーンもなく、鏡の世界は少しモンティ・パイソンを感じさせてくれて楽しいが、特に盛り上がりもなく終わった感はある。

ヒース最後の映画ということで、感慨深いものはあったが、映画としては普通かな。悪くはないけど・・・程度です。

時間があれば観に行ってください。

以上、店長でした。





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