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●2009年05月30日(土)
インフルエンザの影響も、ようやく落ち着いた。 今は街でマスクをしている人は1割もいない。 思えば総理大臣が、大袈裟にインフルエンザに関する注意をテレビなんかでするから、神戸はまるでばい菌の街のような風評が広がり、観光客も来なくなり、商売には大打撃だ。 マスクの売り切れ店が続出し、ヤフーでは500円ほどのマスクセットが1万円で売れていたそうだ。20倍で売れると知った連中は買占めにかかり、街ではマスクを高額で売る露天も出ていた。他の地域から送られてきたマスクは、役所が自分達のために使ったのか、僕らには一枚も配られなかった。 民間のボランティアが唯一、無料で配っておられたが、それも焼け石に水程度だった。 国は騒ぐだけ騒いで、マスクも確保せず、関西の経済をダメにして、誰一人視察にも来ず、国会でくだらない言い合いをしている。何故、あんなトップ達を選んでしまったのか?つくづく後悔させるような連中ばかりだ。野党も与党もだ。総選挙されても誰も入れたくない。 あー、もう書いているだけで、はらわたが煮え繰り返りそうなので、この辺にしておく。では、ちょっとやわらかい出来事で。 今日は大変な朝だった。 きっかけは朝のテレビ。オセロが出ているテレビ番組で、エビのソーセージが紹介されていた。娘は何を思ったのか、「IKEAのホットドッグが食べたい!」と言い出した。IKEAのホットドッグは確かにうまい。しかも1本100円、フリードリンクを付けても180円という安さ。 食べたい気持ちはわるが、パパは仕事で10時半には家を出なくてはならない。今日はお芝居の稽古が尼崎であるので、いつもの自転車ではなく、電車だ。あきらめるように説得いていたら、 嫁が「じゃあ、パパに連れってもらおう。」と言いだした。 ちょ、ちょっと待ってくれ。俺は10時半には出なくては。今は9時50分、車で往復して、ホットドッグ食べてくるなんて不可能だ。 いつもなら、にべもなく断るのだが、6月のお芝居のため、これから当分、遊びに連れて行ってやれないことが頭に浮かぶ。特に今週から3週ほどは無理なので、僕は決心した。「しかたない。行くぞ。」僕らは車に乗って、IKEAへ行くことにした。車をかっ飛ばして到着したのが10時15分、急いで食べて、折り返し帰宅。嫁と娘を途中の児童館で降ろし、駐車場に着いたのが10時40分、なんとか急いで電車に乗れば11時少し過ぎには店に着く。5分以内の遅刻なら問題ないことにしよう。 10時52分の電車に乗り、店のある元町駅には10時58分に到着した。松屋でお昼に食べる豚丼を買い、ローソンでビタミン・レモン・ウォーターの1リットルパックを買い、店に向かう。店のドアに着いたのは11時4分。ま、しかたない範疇と思おう。 カギ、カギ、え?・・・カ、カ、カギがない!!家に忘れてしまった。この時期は看護学校の授業があるので、カギやいくつかの備品を、いつものカバンから看護学校用のカバンに移し、その週の看護学校が終われば、再びいつものカバンにもどす。いつもこの作業を繰り返しているのだが、他の備品は移しているのに、カギだけ忘れてしまったようだ。 そうだ、嫁に持ってきてもらおう・・・・ってダメだ!今は娘と児童館にいる。最悪の状況だ。 しかたないので、取りに帰ることした。僕は再び元町駅から電車に乗って家へ帰る。さっき買った豚丼と1リットルのレモン・ウォーターを持って。 こんな時はついてないもので、電車の待ち時間は長いし、マンションのエレベーターは目の前で上がってしまうし、時間がないので自転車で店まで行くことしたら、信号はことごとく赤であったりする。 汗だくで到着した時は11時45分であった。今晩もお芝居の稽古、いつもなら帰りは新開地まで電車に乗って、歩いて帰るのだが、今日は元町で途中下車し、自転車で帰らなければならないか、稽古後は疲れるのに、とほほ。 今週は『スラムドッグ$ミリオネア』。 2009年のアカデミー作品、監督賞他、たくさんの部門で受賞した作品である。 監督はダニー・ボイル。キャストはインドの無名の人たちばかり。 スラムドッグ(スラムの犬)のような貧しい青年が、クイズ・ミリオネアに出場して、難問を数々正解していく。あまりの正解率にいかさまではないかと、警察に連行されて拷問のような取調べにあう。彼はどうして、正解できたのか?それは、子供の頃からの過酷な人生の中で起こった出来事から得た回答であった。 ま、その辺に関しては「いくらなんでも、クイズの問題がそんなにうまく出るはずがない。」と突っ込みそうになるが、彼のすさまじいまでの人生を見せ付けられると、そんなことも忘れてしまう。それほどインパクトのあるインドの実情を見せ付けてくれるのだ。これは、『シティ・オブ・ゴッド』の時もそうだった。 貧しいスラムに育った子供は、ギャングか売春婦にしかなれない、この映画でも嫌と言うほどその暗部を見せられた僕らは、貧困と言う中で生きる子供たちの強さも感じられずにはいられなくなる。 子供を集めて悪いことをさせるボスが、盲目の子供は2倍稼ぐと、歌のうまい子供をクロロホルムで眠らせ、目を焼いてしまうシーンや、母親がヒンズー教徒に撲殺されるシーンなど残虐なシーンも多いのだが、それでも頑張って生きていくインドの子供たちに、日本にはない凄さも感じた。 この映画の基本は恋愛物語なのだが、ダニー・ボイル独特のカメラワークで、『トレイン・スポッティング』のようなスタイリッシュなカット割りもあり、決してチープになっていないことも 評価できるところであろう。ラストはインド映画独特の唄って踊るもあり、最後まで目が離せない一本であった。残念だったのは、最後のクイズの答えが簡単だったので、答えがわかってしまい、回答する時に正解か、不正解かがわかってしまったことである。もう少し難しい問題にしてくれ! これはかなりオススメです。観に行ってください。 以上、店長でした。
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