2008年11月の日記
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●2008年11月29日(土)
友達にスッチーがいる。今はキャビン・アテンダントというのかな?でもスチュワーデスのほうがなんだか呼びやすい。今は男性もいるので、スチュワーデスはね、と言う人もいるがCAとかキャビン・アテンダントという言い方のほうが親しみがないような気がする。これも慣れなのかもしれないけど、僕はやはりスッチーと呼ぶ。

話をもとに戻そう。キミ子は僕の友人の外国人タレント、ブレイクの彼女だ。ブレイクに紹介されたのは、結婚する前だから・・・えーっと8年ぐらい前かな?
ミーハーな僕達はスッチーということで、意外と身構えていたかもしれない。だって、友達にそんな職種の人はいなかったんだもの。思えばブレイクみたいな外国人も友人では始めてだったな。
(一般の日本人なんてそんなものだ。僕達はなんて狭い範囲で生きているのだろう。)

キミコの第一印象はスチュワーデスそのものだった。美人で、動きもしなやかで、言葉使いもキレイ・・・でも、その印象は会えば会うほど崩れてゆき、今は僕にとってスチュワーデスは雲の上の職業ではなくなった。
ま、それは僕らが勝手に作っていた虚像なだけであって、彼女も地面の上では普通の女性で、笑ったり、泣いたり、怒ったりするのである。当たり前なのだが。

そんな普通の時のキミコのほうが僕は好きだ。知れば、知るほど彼女の性格は関西のオバサンだった。
香港の飛行機会社に勤めているからキミコは香港に住んでいる。女性が海外で、しかも香港で一人で生活するのは大変だ。それが彼女を関西のオバサン化させているのだろうか、彼女は街を闊歩し、値切り、馬のマークの有名ブランドショップの定員とケンカをする。かなりステキだ。

僕が仕事で香港へ買い付けに行った時、キミコに案内してもらったことがある。聞けば、あまり香港をうろうろしたことがないと言う。飛行場と住んでいるマンション付近しか、うろうろしないそうである。キミコは広東語をほとんど話せないので、英語で会話をするそうである。
彼女は片手に地図を持ち、僕を案内してくれた。
そして商品を買う映画ショップごとに、値切りたおす。

ある店で、商品を沢山買い、価格は6500香港ドル。キミコは耳打ちし、5000ドルだけ出せという。もう6500ドルでも1500ドルほど値引いてもらっている。
キミコは気の弱そうな定員に食い下がり、甘えた声でお願いし、5000ドルにしてしまった。
店を出た僕は「あんなに値引かせて大丈夫なのか?」と聞いたらキミコは「ヒトシ君、香港で言い値で買う人はいないよ。ま、私にまかしてといて!」と。アニキ!ついていきます!!
とそれからは彼女の指示にしたがったのだった。

お陰で安く仕入れることができた。ただ、その後、ぺニンシュラのような高級ホテルのレストランへ連れて行かれ、ちょっと見栄をはってご馳走すると言ったら、かなり高くて、めまいがした気の弱い僕だった。(だってデザートだけで5000円だったんだもの。他にアラカルトの料理とカクテルを合わせると・・・まためまいがしてきた。)
それに、ことあるごとにブレイクの話をする。彼は優柔不断だと貶したかと思うと、彼の優しいところはねと、今度はのろけ出す。香港にいる間の半分以上は、ブレイクの悪口と褒め言葉と、甘い2人の話だった。僕にとってはどっちでも良い話なのだが、彼女はブレイクのことが本当に好きなのだろうなと、悪口を言いながらも感じ取れた。

キミコとは母の日本舞踊の会で会ったきりなので、もう1年半ほど会っていない。彼女は時々、メールはくれる。今でも世界中を飛び回っているみたいだ。久しぶりにメールでもしてみようかな。

今週は『ハッピーフライト』。
飛行機にかかわる人たちの話である。監督は矢口史靖。
『ウォーターボーイズ』、『スウィングガールズ』とすばらしい作品を作っている監督、久しぶりの新作。

考えれば『ウォーターボーイズ』の男子シンクロも良くがんばりましただが、所詮は文化祭の余興のわくは超えていないし、『スウィングガールズ』もこれだけ楽器が使えるようになりましただが、所詮はアマチュアが上手になった程度だった。
つまり彼の映画はまったくのシロウトが努力して、上手になって、がんばった過程に拍手なのである。
しかし、今度はプロの世界。それを新人スチュワーデスと、まだ機長になれない副操縦士という未熟なものを主役にし、頑張るストーリーにした。その点ではいつもの矢口節なのかもしれない。

また、今回はかなりリサーチしていることが伺えるほど飛行場や飛行機の中の裏話が見ることができて、なるほど、そうなのかと納得させられるシーンばかりで、それはかなり楽しい。
鳥を追い払うバードさん、CAとグランドスタッフの駆け引き、整備士の正確さ、オペレーションの大変さといい加減さは、さすがプロの仕事と感心させられる。

綾瀬はるかと田辺誠一が主役の映画ではなく、誰もが主役のエピソードを持ったオムニバスストーリーなので、ぼくのような飛行機好きだけでなく、誰もが楽しめる作品になっています。

ぜひご覧下さい。

以上、店長でした。



●2008年11月23日(日)
娘はキリスト教の小学校に通ってはいるが、僕自身はまったくの無信心である。神も仏も信じていない。ただ、信仰する気持ちはわかるし、その考えは尊重している。言い訳がましいが、本当である。死ぬのは怖い。だから信仰によって死への恐怖が取り除かれるのは非常に良いことだと思う。僕は死んだら灰になり、意思も何もかもがなくなって無になる思っている。(だから輪廻転生なんてありえない。生まれ変わって、ナメクジとかゴキブリになったらたまらないもの。)無になると思うことは、かなり恐怖だ。でも、それはしかたがないことだとも思っているので、出来る限り毎日を悔いが残らないように過ごすように心がけている。

そんな信仰心のない僕だが、意外とゲンは担ぐ。
例えば、儲かった日に履いていたスニーカーは仕事の時、必ず履くとか、高額商品が売れたその日に限って、通勤の道を変えていたなら、次の日からそのコースばかりを通るとか。

その一つに、一人で店にいる時の一番最初に御来店されたお客様がある。このお客様が、気持ちよく商品を購入し、楽しいお話が出来た日は、売り上げが良かったりする。当然、その逆もある。

今日は・・・オープンと同時ぐらいに高校生ぐらいのカップルが御来店。幸先が良いぞ。売れる商品の金額は関係ない。気持ちよく買っていただけるかだ。少し見るともなしに店を眺めてから、男の子が「すいません。トイレを貸してくれませんか。」、
「どうぞ。」と僕。ちょっと嫌な予感がした。よくトイレだけ借りて帰る人がいる。別にトイレを貸すのは良いのだが。それだけを目的にされるとなぁ。
きっちりウンコだけして、僕がパソコンに向かって背中を向けているうちに逃げるように帰っていった。商品には興味を示さず。

今日は・・・ダメだな。あきらめた僕に追い討ちをかけるように、メールリクエストで作っていたリストがフリーズと言う名のもとに消え去り、1時間の労力が無駄になってしまった。

もうすぐルミナリエの時期。お店に来て、おトイレがしたくなったのならば遠慮なくお使いください。でも、トイレだけの目的で来ないでね。基本的には従業員トイレだから。

今週は『レッドクリフ』と『プリキュア5GoGo!お菓子の国のハッピー・バースデ−』。

まずは『レッドクリフ』。
中国の歴史大河小説、三国志でも特に有名な「赤壁の戦い」を映画化した作品。監督はジョン・ウー。主演はトニー・レオンと金城武。面白くないはずないじゃないか!

映画自体はスケールも大きく、よく出来ている。でも、公開前についたPart1の文字が示すとおり、途中で終わる。しかも赤壁でのクライマックス前で。
どういうことだ!これでは『レッドクリフ』という題名は嘘になってしまうぞ。うまくPart2があるからね、とごまかそうとしても騙されないぞ!来年の4月まで待たせ、しかももう1回分の料金を取るのか。これは孔明の策なのか。不完全な気持ちになってしまったぞ。ま、あとで考えれば、これだけの話を2時間半ほどで収めるのは無理な話なので、しかたないか。

登場人物では、劉備が情けない役の分、義兄弟の趙雲、関羽、張飛がかっこいい。横山光輝のマンガから出てきたような京劇チックないでたちに、ガンガン攻めるアクションは圧巻である。
金城君の孔明もトニーの周瑜もかっこいいので、ファンは納得であろう。中村獅童も『ICHI』よりはずっとかっこ良かったしね。

ジョン・ウー映画お約束のスローモーションと白い鳩と二丁拳銃ならぬ二丁剣もあります。

この内容を難しく作らず、三国志を知らない人たちにも分かりやく作っています。Part2も観るつもりで、Part1を観てください。

次は『プリキュア5GoGo!お菓子の国のハッピー・バースデ−』。
女の子に大人気のTVマンガの劇場版である。
もうわかっていると思うが、娘のリクエストで観に行きました。
今回は、娘のお友達も連れて、明石まで。(なぜ、神戸の劇場でしてくれないのか!)
娘達はプリキュア特製のポッポコーン入りランチボックスとジュース入りタンブラーをゲットして上機嫌でした。

内容は・・・どっちでも良いな。だって、どこにでもあるような子供むけの友情物語だもの。
だから僕は違う視点から観ていた。
まず、主役のドリームこと、のぞみの声優さんの声が最初から最後までかすれていた。きっと疲れていたか、風邪を引いていたのだと思う。録音も切羽詰まっていたのだろう。
ハスキーボイスの、のぞみはある意味セクシーで、僕には逆には新鮮でかなり良かった。
また、子供のマンガでは禁断であるココとのぞみのチューシーンが今回ある。それもチュ!なのではなく、意外と濃厚に。

怖くて子供の顔は見れなかったが、小さな女の子たちはどう感じたのだろうか?テレビだと、あのシーンはクレームものだな。だいたいココなんか変身してイケメンの兄ちゃんだけど、もともとはリスみたいな宇宙人だもんな。ある意味、人間とリスも禁断だよな。

と、こういう観かたをすれば、お父さんたちでも少しは楽しめます。娘の喜ぶ顔を見るために我慢して観に行ってあげてください。

以上、店長でした。

●2008年11月16日(日)
当店のある元町は神戸市の中でも繁華街である。ただ、メインストリートの元町商店街よりひとつ上の筋になるため、人通りはあまり多いほうではない。
ま、僕のようなマニア向けのお店ならば、この場所でも問題はないのかもしれない。(本音を言えば、客通りの多いメインストリートに移りたいが、家賃が3倍以上高くなるので。)

ひとつ上の筋と言えどもお店は沢山ある。特に飲食店。当店のビル一階にもステーキハウスが入店している。

飲食店は大変だね。お客様が来ないとえらいことになる。なにせ、生鮮食料品を取り扱っている分、残った食材を処分しなければならない。昼食時に混んでいるお店も、夕方からのディナー時はガラガラだったり、昼食時のランチも夕方からのお酒をイッパイの時間からもガラガラのお店もある。

当然、そういうお店は潰れてしまう。元町に引越ししてきて以来、何件のお店が開店し、そして閉店していったことか。誰もが店のオーナーになることを夢に見、そして夢破れ、借金を背負って消えていった。

その中でも特にひどい場所がある。JRA(場外馬券場)近くにあるオープン屋台のような場所なのだが、新しいお店がオープンし、閉店し、オープンし、閉店する、がかなり激しい。

或る時はスタンダードな立ち飲み屋、或る時は串カツ屋、はたまた或る時はたこ焼き屋・・・・といろんなお店が開店しては潰れていった。
たこ焼き屋はひどかったなぁ。若い兄ちゃんがオープン当時は楽しいそうにたこ焼きを焼いていたが、ほとんど人がいるところを見ないうちに1ヶ月で潰れてしまった。オープン屋台のような場所なので、自転車で前を通ると様子がわかるのであるが、後半は、たこ焼きを焼かずにじっと下を向いていたな。

すごいのは何故かすぐに店舗を始めようとする人が、すぐにみつかる。意外と貸し店舗の看板があがている時間は短い。場所が場外馬券場の近くなので儲かると思うのであろう。

前回の串カツ屋から2ヶ月後の夏、新しいお店が再びオープンした。阪神タイガースの優勝をファン誰もが確信していた時である。店主はバリバリの阪神ファンだと思える。店には選手のサイン色紙、仕事着は阪神優勝年に発売されたヴィクトリーTシャツ、テレビでは野球中継、店の名前もあの有名監督だった人の名前を取って「H屋」(Hは人の名前です。)。

関西という土地柄、オープン当時は阪神ファンで、ある程度だがにぎわっていた。夜の試合になるとTVを観ながらみんなで盛り上がっているのを帰宅途中に良く見かけたものだ。

ところが、快進撃で巨人が勝ち続け、阪神の負けが増えてきた時から様子が変わってきた。それでも、阪神の優勝を信じて疑わない人たちは、仕事帰りに少しはやって来て、応援していた。だが、ファンの気持ちは最後には届かず、巨人が逆転優勝し、2位の阪神はクライマックスシリーズに賭けることになる。そのクライマックスシリーズも中日に阪神はあっさり負けてしまった。

今年の阪神が終わったその日から、人が・・・いなくなった。何故か日本シリーズの頃は少し人は入っていたが、野球シーズンも終わった今は、やばい状態になっている。これからはストーブリーグ。試合もなく、オープンな場所なので、冬はかなり寒いとなると、状況は最悪だ。

僕は前オリックス・ブルーウェーブのファンだったので、阪神への思い入れはあまりないが、それでも同じ自営業としてお店が潰れるのは寂しい。

がんばれ「H屋」!この冬を乗り切れば春には野球が始まる。そこまで持ちこたえれば、阪神ファンがやって来る・・・ハズだ。

と思いながら、腐るものを売っていなくて良かったとも考える僕であった。(ねぇ新名君。あ、それでも11月は売り上げが良くないです。皆さん御来店くださいませ。)


今週は『ICHI』。
お待たせいたしました。やっと映画を観に行くことができました。咳は完全に治っていませんが、他の人に迷惑にならない程度には、我慢できるようになりました。(それでも気を使って、いつもよりは前の方の、周りに人が来なさそうな所を選んで座りました。)

僕は勝新太郎の『座頭市』シリーズは大好きだ。ほとんど観ている。北野武の『座頭市』も面白かったが、あれは『座頭市』とは違う娯楽作品としか理解していない。

子母沢寛原作の『座頭市』はあの汚らしくて不恰好な市が、ある瞬間に見せる背筋も凍るような気迫を放つ居合い抜きがすばらしいのである。だから、あの役は勝新にしか出来ないと僕は思っている。

『ICHI』も当然、別物として観た。
別物として観れば意外と楽しいかった。何と言っても、綾瀬はるかちゃんがかわいい!!ボロボロの服もファショナブルに見える。もう彼女だけでOKである。2時間、綾瀬はるかちゃんを観ることが出来て十分納得した。

居合い切りのシーンは、1ショットの積み重ねで迫力に欠けるし、血しぶきのCGも今更、目新しくもない。曽利監督の『ピンポン』でのCGは目からうろこだったが、今回は彼のCGテクニックは生きていなかったな。

濃いキャラの悪党、中村獅童、竹内力には期待していたが、いつもと変わらない感じで、なんだかもったいない気がした。
大沢たかおも、主役とは言え、あまりぱっとした役でもなく、これももったいない。窪塚洋介にいたっては、「やっぱり、顔が少し歪んでいるな。」と事故の後遺症を思っただけで、悲しいくらいスターのオーラが消えていた。映画のストーリーも先読みできそうなもので、普通だ。

でも、でも、何度も言うが、市(いち)役の綾瀬はるかちゃんが、非常にかわいい。ボロも良ければ、良い着物を着た日本髪姿も見入ってしまう。以前、リュック・ベッソン監督の『アンジェラ』に出ていたリエ・ラスムッセンを観ているだけで映画の内容は大したことがなくてもOKだった時を思い出したぞー。

今回、『座頭市』ファンは怒ります。観に行かないで下さい。
綾瀬はるかちゃんファンにはオススメです。はるかちゃんが押し倒されるシーンもあります。是非、観に行きましょう。

以上、店長でした。(やはり映画館は良いよね。劇場にいると幸せを感じる。)








●2008年11月08日(土)

急に寒くなりましたね。みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

僕は・・・咳が止まらず、映画を観に行けていません。
劇場で、ゴホゴホできませんので。
もう2週間以上になります。さらに先週の土曜日ぐらいから声も出なくなり、大変でした。なにせ、サービス業。喋らないわけにはゆきません。
お客様の中には、僕やスタッフのKさんと映画談義をしたくて、お店にいらっしゃる方もいます。すごい人は月に一度ほど三重県からいらっしゃいます。自分が観た最近の日本映画の話を小一時間ほどされて、満足して帰られます。

当店はそういうお客様に支えられていますので、調子が良い時は時間が許す限り、お話させていただきます。

ただ、今週の日曜日は辛かった。閉店間際には、声がほとんど出なくなりました。月曜日が祝日なので、火曜日まで病院に行けず、やっと病院に行ったら満員でかなり待たされました。

話は変わりますが、病院代って高いと思うのは僕だけでしょうか?

ものの1、2分診察して、ノドに薬を塗って、吸入器をして、初診料と薬代で5000円近く支払いました。
これで3割負担だとしたら、保健証がなければ16000円以上支払わなければなりません。
そりゃ、保健証がない人は病院へは行けないわな。

厚労省よ、緊急医療病院不足の解消もかなり大事な問題なのは分かるが、もっと患者が病院と薬代を気にせず、病院にかかることが出来る金額設定をしてくれ!せめて保健証を持っていれば2000円ぐらいにしてくれれば、気持ちよく払います。その日の昼ご飯はコンビニのおにぎりになってしまった僕からのお願いです。

現時点では、少しかすれてはいますが、お陰様で声は出るようになりました。咳は、まだ少しおさまらないのですが。

というわけで、来週には映画へ行きたいと思っています。(咳が止まればね。)

長い間、コラムを書けてはいませんが、少しお待ち下さい。

最後に病院の先生に言われたこと、「お仕事で喋らなければいけないのは分かりますが、ノドを休めてあげないと声はでませんよ。」
分かってはいるのですが、男のクセにお喋りなもので。

以上、店長でした。


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