2008年09月の日記
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●2008年09月28日(日)
昨晩はお芝居仲間のNさんご夫妻と久しぶりに飲みに行った。
僕が外出したので、嫁と娘は近くの湊川公園で夜の子供映画上映会をしていたので観に行ったらしい。

野外の公園で映写機ではないけれど、映画館並みのスクリーンに投影機で上映する。子供たちには先着500名に特製『おじゃる丸』バン(プリンクリーム入り)のプレゼントがあり、上映終了後には抽選会があったりする。毎年やっているイベントで、すごいのはパンも抽選会も映画を観るのも全て無料、ボランティアで催されているNPOの方々には頭が下がる思いである。

夜空の野外映画なんて、子供の頃、保育園で『アリとキリギリス』を観たぐらいだものな。多くの子供達が地下座りで、映画を観るというのは、かなりステキだ。今回、聞いた話で笑えたのはパンを配っていたボランティアのお年寄り達はおじゃる丸と同じ帽子を被っていたそうだ。子供たちのためとはいえ、おじゃるおばあさん達には想像するとちょっと笑える。

僕の自宅の近くで、その映画上映会があった湊川に隣接するところに新開地という場所がある。正直、神戸では上品とは言えない場所である。少し外れには福原という歓楽街もある。どちらかと言えば、大人のオッサンが喜ぶ街である。

神戸では、三宮や元町はオシャレな街なのだが、新開地は一般的な女性が少し敬遠する街で、神戸に住んでいるが生まれて一度も行ったことがないと言う人も少なくない。大阪ならば新世界、東京ならば山谷なのかな?(ごめんなさい東京はくわしくありません。)

おっさんが、酔っ払って平気で道端で寝ている、場外舟券場や沢山のパチンコ屋、独特のファッションで、昼間から働いていなさそうな人達が沢山いる。

それでも、僕はこの街が好きだ。子供の頃は松竹座という寄席専門のホールがあり、衆楽館などの映画館が沢山あり、父と母とスマートボールをし、春陽軒というマンモス中華料理店で食事をする。ちょっと贅沢な時はグリル一平でポタージュスープとハンバーグなんか食べさせてもらったりする。新開地は、僕にとって肩を張らず、気楽に飲み食いでき、遊べるところだった。

しかし新開地から映画館や寄席がなくなり、子供や家族連れが訪れる街でなくなってから、もう何十年も経ってしまった。

そんな新開地が今、みんなが楽しめる街作りをしようとがんばっている。それは子供映画上映会であったり、新開地まつりであったりという多くのイベントなのだ。

僕ら家族は新開地まつりには、毎回参加する。流しそうめんがあったり、ラムネ作りがあったり、ビンゴゲームやバルーンアート、数ヶ月に一度は必ず何か楽しいイベントをしてくれるので、僕達は楽しくてしかたない。そして、おまつりの時は多くの子供達が楽しそうに街を走りまわっている。

新開地よがんばれ!オッサンも若い娘たちも子供達も集まる、楽しくて、暖かい街に戻ることを僕は切に願っているぞ!!

神戸へ遊びに来られる方、北野や元町のようなオシャレな街ではない、新開地にも一度お越し下さい。コアな神戸をご堪能いただけると思います。
ただし、気を抜くと、後ろから酔っ払ったオッサンが肩を抱いてくるかもしれません。くれぐれもご注意を。(もしそのような行為にあわれたとしてもオッサンには悪気はありませんので、許してやってください。)

今週は『20世紀少年』。
僕は原作マンガのファンでもあるので、映画化されると聞いたときはワクワクした。しかも3部作で製作するとのこと、今回の第1部でも2時間半はあったので、3部作ならば8時間ぐらいあるのかな。でも、それぐらいのスタンスで作ってもらわないと原作ファンは納得いかない、それほど壮大なスケールの原作である。

子供の頃、ケンヂが作った「よげんの書」。子供のたわいも無い空想。2000年、細菌科学兵器で地球が滅亡の危機、サンフランシスコ、ロンドンでは死者が続出、羽田空港、国会議事堂が爆破されて、悪のロボットが12月31日に東京を破壊する。
まさしく子供が考えそうな空想である。しかし、それが現実に起こリ出す。謎の宗教集団「ともだち」。地球滅亡へのカウントダウン。ケンヂたちはその計画を阻止できるのか?

映画は原作に忠実に再現し、同じシーンをマンガでも見た!という人も多いだろう。子供の頃作った秘密基地。僕の場合は、崖の途中のビルの土台部分であったり、山の中の洞穴のようなところであったりしたな。誰もが持っていた秘密の場所での集まりは楽しかった。いろんな未来を空想して、絵に描いていたなぁ。

その頃を思い出せる人には、いっそう感情移入が出来て楽しい。
映画は第1部なので、結末が出ず消化不良だが、この後の展開を待ち望むもの一興である。

一番楽しかったのは原作にそっくりな登場人物たちである。ケンヂ役の唐沢寿明もオッチョ役の豊川悦司もかなり良いのだが、原作にそっくりというわけではない。そっくりだったのはマルオの石塚秀彦、ヨシツネの香川照之、ケロヨンの宮迫博之、万丈目の石橋蓮司、オマケで子供のころのドンキーとヤンボー、マーボー。彼らはあまりにも原作そっくりなので、驚いてしまった。

たくさん登場する人物が、どれだけそっくりなのかを探しているだけでも楽しかった。
内容も2時間半を飽きさせず、一気にみせる。第2部は1月末とのこと、今度は原作通りだと、ケンヂは登場しないかも。その分、オッチョやヨシツネは活躍するぞ。さあ、「ともだち」は誰か?実のところ、僕はラスト2、3巻の原作をまだ読んでいない。だから「ともだち」は誰か知らない。なので3部作終了まで、原作を読まず、ドキドキしていようと思う。

今回はかなりオススメですが、観てしまったら、あと1年近くにわたり続きを観なければなりません。『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』ほどロングではありませんが、多少は覚悟してください。

最後にT-REXの主題歌を聞いて、「そうか!題名はここから使用したのか!」と関心したのは僕だけではないはず。え、違う?あってますよね。違うのなら教えてね。

以上、店長でした。



●2008年09月07日(日)
今週は映画3本。

娘の夏休みが終わった途端、火がついたように映画を観に行った。ま、一番の理由は、購入した前売り券の映画が終了しそうなので、駆け込み鑑賞をしなければならなかったからなのだが。

まずは『デトロイト・メタル・シティ』。
僕が今、一番気に入っているマンガの映画化だ。僕はDMC(デトロイト・メタル・シティの略)の信者と言っても良いほどかなり傾倒している。

街中にあふれる愛だの、恋だのとポップに歌うマンネリさにうっとうしさを感じ、がんばれ!負けるなと励ます歌に、「お前ごときに言われたくないわ!」と怒りを感じていた。
そんな時に出会ったDMC。かなり過激な歌詞である「SATUGAI」を聞いた時にはぶっ飛んだ。
と、DMCの歌だけを聴いて、信者になっていくのは少し精神的にも危険ではあるが、ボーカルのクラウザーU世こと根岸君は、本当はおしゃれなヨーロピアンポップが好きで、「甘い恋人」なんていう歌を作ったりもする。このアンバランスさがギャグとなり、どんな無茶なことをクラウザーさんがしても許されてしまうのである。
今回、映画でクラウザーさん演じる松山ケンイチは素晴らしいくらいピッタリの役柄だった。彼が憑依型役者と言われるだけのことはある。根岸君にもクラウザーさんにもなりきっていた。

ただ、原作ファンには不満も残る。キバや金玉ガールズとの対バンはもっと詳しく描けとか、相川さん(加藤ローサ)がクラウザーさんが根岸君だと気付いちゃいけないだろうとか、グリとグラは犬ではなく、プロレスラーのロードウォリアーズに役をふれだとか、いろいろあるが、ライブシーンのかっこ良さとジャック・イル・ダーク役にKISSのジーン・シモンズを選んだのにはかなり痺れたのでゆるす。
クラウザーさんが復活されて、新幹線の運転席にいた時はかなり高揚しました。あの終わり方だと次回作はないのかもしれないが、是非、妹の結婚式やサタニック・エンペラーを映像化してほしい。そのときも松山君のクラウザーさんでね。
原作を知らない人でも面白いので、是非観て下さい。

続いて『ドラゴン・キングダム』。
ジャッキー・チェン、ジェット・リー夢の初共演だ。
ブルース・リー亡きあと、香港アクションを牽引してきた2人が50歳越えと40歳半ばという中年になってからの初共演とは。
それでも2人のアクションは年齢を感じさせず、かなりワクワクさせてくれた。
ベースとなる話は西遊記なのだが、ストーリーも原作をかなり無視している。が、そんなことはどっちでもいい!
ジャッキーとジェットの対決シーンとジャッキーの酔拳を観ることができたので、もうそれだけでOKだった。それで納得しなさい!!

2人とは逆に、主役なのかも知れないが、導かれし者のアメリカ人の若者は影が薄い。たいした活躍もせず、おためごかしのようにジャッキーとジェットを少し助ける。主役にしては貧弱で、最後まで強そうには見えなかった。
とにかく誰が出ていようと2人のアクションスター以外はどっちでも良かった。その代わり、2人のアクションはステキなので、観る価値は十分にある。

あと、ゴールデン・スパロウ役のリュウ・イーフェイちゃんは映画を観ているうちにだんだん可愛く見えてき、ちょっとファンのなった。でも、スパロウ(ツバメ)という役名だが、西遊記ならば・・・猪八戒の役どころにあたるのかな、豚?ぶた、ブタ・・・やはりメス豚であったか!おっと、クラウザーさんが少し降臨されたようだ。

ジャッキーとジェットのアクションはアメリカのカンフーおたくが監督したので問題なく楽しめました。これもオススメです。
ただ、もう上映は終わっているところが多いので、DVDが出たら観てください。

最後は『ダーク・ナイト』。
新バットマンシリーズの第2弾。僕は前シリーズよりもダークでリアルなこのシリーズのほうが好きだ。
今回のジョーカーの醜さは最高だった。ジャック・ニコルソンは好きな役者の一人だが、ぼくはヒース・レジャーのジョーカーのほうが好きかもしれない。それほどヒースの怪演ぶりはすごかった。
金持ちの性格異端者バットマンと恐怖を好む悪党ジョーカーを、クリスチャン・ベールとヒース・レジャーという私生活でもクセのある2人が演じて、おもしろくないはずはない。

もうヒースの怪演を観ることができないのはかなり悲しい。男前だが、個性的で上手な役者だと思っていたのでとても残念だ。僕は、このジョーカー役のヒースが彼の作品では一番好きなので、いっそのこともうジョーカーは今後の作品に出してほしくないと思った。とにかくヒースの若すぎる死をショックに感じざるを得なかった。

あと、トゥーフェイス(アーロン・エッカート)の顔のリアルな気持ち悪さは良かったのだが、あっけなく死んでしまうので、これで良いのか?と思っていたら、次の作品にもトゥーフェイスは出るらしい。それならば納得かな。

自分自身が全ての罪をかぶり、悪人となるバットマン。ラストで立ち去る姿にゴールドマン(ゲイリー・オールドマン)が「ダーク・ナイト(暗黒の騎士)」と言うシーンはかっちょ良すぎる。

全米では4億ドル越えの超大ヒットだそうです。これもかなりオススメです。
闇に消える姿を見て、地獄より甦るクラウザーさんを思い出した僕は、やはりかなりのDMC信者だな。

以上、店長でした。


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