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●2007年10月20日(土)
母の日本舞踊の会が、無事終わりました。本当によかった。沢山のお客様、有難うございました。おかげさまで大変盛況でした。 今回の会は、いろいろな方面の方にもご協力いただいた。中でも大変だったのは、粗品のお菓子を注文させていただいた『きなり』さん。 『きなり』さんは神戸の灘区、水道橋筋商店街の少しはずれにある小さな和菓子屋さんである。 5、6年前に当店のブロマイドを買っていただいたのがきっかけで、お知り合いになったのだが、こちらのお煎餅がとてもおいしくて、かわいい。玉子とハチミツと小麦粉のみを使ったシンプルなお煎餅には冠をかぶったパンダの絵が焼印されている。 僕はこのお菓子を気に入り、今度、母が会を開いた時には是非、粗品に使いたいと思っていた。僕は母に相談し、粗品を『きなり』さんにお願いすることにした。 と、意外に何も考えずに注文したのだが、『きなり』さんは大変だったと思う。数は1000袋、1袋に10枚入りなので、1万枚焼くことなる。『きなり』さんは当店の半分ぐらいの小さなお店、しかも1枚ずつ手焼きである。1万枚手焼き・・・、合成保存料などは使っていないから、賞味期限を考えると、そんなに前から焼けない。また、焼くのは店主の前川さんだけ? 一人で1万枚か。無謀な注文だったかもと途中で思ってきた。でも、『きなり』さんは期限までに1000袋、納品してくれた。 きっと、ラスト1週間は尋常な忙しさじゃなかったと思う。 後日、『きなり』さんの御主人、前川さんから次のようなメールをいただいた。 穴見様 このたびは、本当にお世話になりました 最初、お電話頂いた時は正直自信がございませんでした・・・ と言うのも、あれだけの個数を今までやった事が無かったので 内心「いけるんやろか?」そんな感じでした。 ですが未知のチャレンジは大好きな方でして 嫁さん、スタッフのちえちゃん(本当にいいスタッフなんです) この3人「チームきなり」で、頑張って乗り越える事が出来 又凄い自信に繋がりました!! ボクのお菓子が、あんなに沢山の方に食べていただけるなんて 本当に職人冥利につきます! これからも、もし何かございましたら 何でもおっしゃってください。 このたびは本当にありがとうございました。 お母様にもよろしくお伝えくださいませ。 きなり 前川まさひこ 『きなり』さん、本当に有難うございました。自営業の僕も「がんばれば出来る!」という力を『チームきなり』からいただいた気がします。 お互いがんばりましょう!! 今週は2本!『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』と『パンズ・ラビリンス』。 少し、時間に余裕が出来たらからね。2本観させていただきました。 では、まず『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』から。 前回の『超能力ユニット』の続編。一作目はそこそこおもしろかったので、ちょっと期待しのだが・・・。吉本興業、ベテラン漫才師、ちゃらんぽらんで言うところの「中途半端やな〜。」である。 ちゃんと戦うでもなし、逃げるわけでもなし。敵を倒すわけでもなし、かと言って、ボロボロに負けるわけでなし。結婚するでもなし、しないでもなし。シルバー・サーファーも悪い奴でもなし、かと言ってものすごく良い奴でもなし。 何から何まで中途半端だった。ちゃらんぽらんの大西さんに観ていただいて、突っ込みまくってほしい出来だった。 ま、ジェシカ・アルバはかわいいし、少しサービスカットもあるので、それだけで満足な人はDVDを観てください。(実はもうほとんどの劇場で終了している。) 次は『パンズ・ラビリンス』。 アカデミー賞でも話題になっていたので、楽しみにしていた。ファンタジー映画でありながら、R−12指定なので、ダークファンタジーなのだと考えていたのだが、映画は小さな村で革命軍と軍隊の争いに巻き込まれた女の子と母の話がメインかな?と思わせる内容だった。 父は戦争で亡くなり、その後、知り合った軍人の大尉と結婚する母、母は大尉の子供を身ごもっている。母は娘、オフェリアを連れて、大尉のいる戦地の村へとやってくる。 独裁的で、母より生まれてくる子供(何故か男と決め付ける)ばかり気にする大尉に馴染めないオフェリアは、自分が魔法王国のお姫様の生まれ変わりと知り、3つの試練を乗り越えることで、魔法の世界へ戻ろうとする。 と書くと、ここから壮大なファンタジーの幕開けか?と思うだろうが、そうではない。この映画のファンタジー世界は狭い範囲で描かれる。決して壮大さはない、木の中だったり、部屋の中だったり。 クリーチャーも妖精、パン(と言う名の角のある妖精、彼の名前が題名に使われている。)、カエル、目玉が手にあるペイルマンしか出てこない。それもかなりダークな奴らばかりで、子供向けではない。 これは、どうもファンタジーとは言えないかもしれない。それにこの映画のファンタジーには少し、嘘臭さを感じる。なぜならここで描かれるファンタジーシーンは、オフェリアの現実逃避という架空の世界で、子供の想像力の範囲を超えられないからだと僕は思った。 ひとつ気付いたのは、『ナルニア国物語』でもそうだったが、戦争により不幸になった子供達の逃げ場はファンタジーと言う名の空想の世界だということだ。たしかディズニーアニメの『ピーターパン2』もそうだったな。あまりにも過酷で、逃げ出せない現実を、想像の中に逃げ込むことで回避しようとするのは、子供の常套手段なのだろう。あ、今は大人もそうだな。 最後にくる悲劇もファンタジーにすることで救いはあるが、ダークさ満載のこの映画はポスターの女の子と妖精に騙されて観に行くと、子供は怖がります。 いろいろ書きましたが、全体的には素晴らしい作品ですので、大人にはおすすめです。 以上、店長でした。
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